Tokyo Green

No Mountain , No Life.

槍ヶ岳 今回だけでも有頂天にならせて、くれました!

約7分

「有頂天」、喜びで夢中の意味もあれば、仏教用語で天上界で最高の天とも言うそうです。
別にこう書いたからといってそっちの世界とは無縁です、ヲチは最後の方(笑)
登山を始めての憧れの山、富士山という日本最高峰を登るか、或いは槍ヶ岳という天を貫くその見事な形を制覇する。
槍ヶ岳というのは、日本の山の中でも恐らく富士山と登山目標を二分するほどの人気の名山ではないかと思います。
ピラミッドの頂点を目指すような、そんな槍ヶ岳を今回2泊で踏破する企画をしました。

槍ヶ岳へのアタックの仕方は多々ありますが、今回は1日で槍ヶ岳山荘へ行けるであろう唯一の登山口、
新穂高温泉からスタートしました。とはいえ標高差2000m、コースタイム9時間という長さには、
恐らく身構える人も多いと思います。しかし、人が少ないコースなので中々楽しめます。

国民の祝日の山の日の2年目、本来は前夜に出発予定も天候不良の予報で1日ずらし、金曜日中に都内に集合して、
新穂高温泉へ向かいます。
どうやら新穂高温泉へは今現在夜間通行止めらしく(2017年8月11日当時、現在の状況は必ず確認してください)、
新穂高温泉に入れなくなる前に、東京を出発しようという緊急プラン。
本当は上高地から槍沢を経ての行程でしたが、1日ずらしたため諸々変更する慌ただしい内容となりました。

かろうじて間に合い、車中泊へ。運良く新穂高温泉の有料駐車場に停められました。
車中泊6時間は結構キツく、時間の経過との戦いに苛まれる。刻一刻とスタート時間にならないかと、
小さい音で安眠効果のあるらしいジャズミュージックをかけながら待ちます。

4時にいよいよスタート、ついに槍ヶ岳へ、今まで燕岳、常念岳、蝶ヶ岳、焼岳、笠ヶ岳、双六岳、鷲羽岳、
水晶岳と東西南北から槍ヶ岳を眺め、何でか槍ヶ岳の外堀からじっくり登ってきたこの数年、
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」の孫子の兵法に忠実に習い、長〜い敵情視察も終え、私もいよいよ
この山に登れるのか〜と、なんというか感慨深いものを感じながらスタートします。

暗い新穂高温泉からのまずは砂利道2時間弱、新穂高温泉から双六へ向かう小池新道の長い砂利道の記憶が蘇る。
飽きるが、夜明けの境目を感じられるのが中々久しぶりな登山も楽しい。少しずつ標高を上げながら、
時たま晴れるこの山道を楽しく進みます。時折空を見上げると、背中方面に聳える穂高の壮大な岩場が、
私たちの緊張感を増してくれます。

間近の穂高に圧倒される

歩いて数時間で辿り着いた槍平小屋で、南岳から降りてきた方と話しながら槍ヶ岳へ近づく実感を感じます。
その方が上にいた時は残念ながら天気はあまり良くなかったようでした。2日間の滞在を決めた我々は、
晴れの中槍ヶ岳にアタックできるのかだけ気になります。

槍平小屋

槍平小屋から高度は高くなります。緊張感のある残り半分の工程。槍平小屋スタート手前の天気雨が、
これからどうなるのか少し不安を感じさせます。

千丈分岐までの道のり、雨が降るのか降らないのか、結構ギリギリなところをゆっくり進みます。
槍平小屋からコースタイムは、ほぼ忠実に行こうと決めておりゆっくり目を心がけていきます。
視界は500mぐらいはあったかもしれません、徐々に霧の中から姿を表す西鎌尾根が視界に入り、
槍ヶ岳の真下に歩が進んだようです。見上げると、やっと槍ヶ岳山荘の建物らしき物体と、
急登のガレ場が見えます。ただあまりキツさを感じません。もう、普通に登れるという気分しか
私にはありませんでした。

うっすら、槍ヶ岳山荘が視界に入る

お昼12時、ついに槍ヶ岳山荘に到着!霧時折晴れという不安定な天候でしたが、槍ヶ岳はハッキリ。
こんなに山荘から近いのか!?というほど、歩いて100歩でもう入口ぐらいにあります。

ついに目の前に槍ヶ岳が!

2014年10月に燕岳に登り、北アルプスの大展望と槍ヶ岳の鋭さが目に焼き付いてから、
やっと手に届くところにきた今の私、時の流れの速さを非常に感じますが、数をこなせば
十分登れるということがわかった瞬間でした。
この日は登ることはせず、体を休め、夕日を眺めて明日に備えることにしました。

そして翌朝日曜日、天気予報の通り朝は快晴。5時の日の出が今までの登山の思い出を蘇らせます。
食事を済ましていよいよ槍ヶ岳へ。槍ヶ岳は渋滞中のため周りを見る余裕があり、登りながらどうしても雲ノ平方面が気になる私。

快晴なので三俣蓮華岳や鷲羽岳、薬師岳、立山もよく見え、その先に目がいきます。
小池新道から鏡平山荘、双六小屋までの道を目でなぞりながら、去年、一昨年の記憶が蘇ります。
昨年三俣山荘でUNOで遊んだ山荘オーナーのご子息と、「来年来たら覚えておくよ!」
は今年は叶えられませんでしたが、今年も夏は手伝いに来ているのか?
来年、彼が私を覚えているか記憶力テストをしに行こうとか思います(笑)

壮大な山体が多い 雲ノ平周辺の百名山群

真後ろは穂高岳、来月奥穂に行く予定なので、下見(遠すぎ)もし、すぐ前を登る見知らぬ方と
声を掛け合いながら、梯子、鎖場をこなします。
登り始めて1時間、やっと最後の梯子です。おぉ、俺すごい緊張している・・・・・

角度がかっこいい(^o^)

槍ヶ岳の看板は結構重いです。なんでこんなに重いのか?風に飛ばされないせい?
それとも今までの足跡を感じた自身のメンタルのせい?うわぁ書いててキザくさい(笑)

ついに名峰の天辺に立つ!

北アルプスのほぼど真ん中、「有頂天」というB’z史上最高の名曲(自分ランキング)
が脳裏に再生されながら、遠く石川白山、後立山連峰までをも視界に捉えられた絶景に、
眩しい光が振り注げられているこの快晴の槍ヶ岳頂上で、心満たされた自分がそこにいました。

来月は奥穂高岳!

この日は表銀座を縦走してきたメンバーとも槍ヶ岳山荘で合流、その他いつも飲んでいる乙女衆
とヒュッテ大槍でばったり昼食時間を過ごし、そのあと槍ヶ岳山荘で夕食までの40分間の異業種交流会
のような飲み会も過ごし、充実した槍ヶ岳企画でした!

槍ヶ岳山荘と雲に隠れた笠ヶ岳

2泊も過ごすと勝手に我が家の気分になりますが、あっという間の滞在。
また、雲ノ平と同様に再訪したい場所が増えてしまいました。

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